
村上市三之町に鎮座する藤基神社(ふじもとじんじゃ)へ。村上藩祖・内藤信成公らを祀る神社で、総欅造り・権現造りの社殿や、村上出身の名工・有磯周斎(ありいそしゅうさい)による見事な籠彫りが見どころです。唐門や源氏塀、拝殿の冬支度、ご縁むすびや運試し輪投げなど、境内の魅力をまとめてご紹介します。

有磯周斎の籠彫り は特にお勧めですよ!
目次
はじめに

藤基神社は、城下町の落ち着いた町並みの中にあります。戦国武将で村上藩の藩祖でもある内藤信成(のぶなり)公をはじめ、十代藩主・内藤信敦(のぶあつ)公、十一代藩主・内藤信思(のぶもと)公をお祀りする神社です。
藤基神社の大きな見どころは、まず社殿そのものにあります。総欅造りで、日光東照宮と同じ「権現造り」とされ、嘉永2年(1849年)に当時の工匠たちが技を結集して造り上げたものだそうです。格式を感じさせる佇まいで、村上の歴史の厚みがそのまま形になっているようでした。
そして、藤基神社を訪れるなら見逃せないのが、村上が生んだ名工・有磯周斎(ありいそしゅうさい)による彫刻です。有磯周斎は、藤基神社建立の際に「彫刻方棟梁」として腕を振るい、その後は村上木彫堆朱の祖と称される存在になりました。藤基神社の社殿彫刻は、その生涯最高傑作とも紹介されています。
藤基神社は、村上城内三の丸に位置し、境内地全域が国指定史跡「村上城跡」に含まれ、社殿と付属建造物は村上市指定文化財などにも指定されています。参拝だけでなく、村上の歴史や城下町文化を感じる場所として訪れるのもおすすめです。
村上駅からは徒歩約20分、車では約5分ほど。日本海東北自動車道の村上瀬波温泉ICからは車で約10分で、駐車場もあります。村上のまちなか散策とあわせて立ち寄りやすい場所です。
その1:総門から社務所へ

藤基神社の総門。奥に参道が続き鳥居が見えます。

鳥居三十郎碑。戊辰戦争の際に藩の責任を一身に負って自決した家老・鳥居三十郎を顕彰する碑です。

種川碑。鮭の母川回帰の性質に着目し、三面川に「種川」を設けて鮭の増殖と村上藩の財政再建に貢献した藩士・青砥武平治(あおとぶへいじ)の功績をたたえる碑です。

藤基神社の境内にある樹齢100年以上といわれるイチョウの御神木。奥には村上藩士殉難碑と忠魂碑が建っています。

社殿の旧鬼瓦? 紋は下り藤のように見えます。内藤家の定紋であり、藤基神社の神紋です。

古い井戸の跡。正面に内藤家の印でもある「卍」が刻まれています。

手水舎(てみずや)。奥の右手には参拝者用の駐車場があります。

社務所とイチョウの御神木です。

社務所。季節ごとの御朱印をいただくことができます。
その2:拝殿・有磯周斎の彫刻

唐門前の案内板。社殿の造りやご祭神についての説明が書かれています。

「ご縁むすび」と「運試し輪投げ」。静かな境内のささやかな遊び心。

拝殿正面。雪囲いを施した冬支度の姿もまた趣があります。

有磯周斎の彫刻。左側の獅子を横から撮影しました。「籠彫り」と呼ばれる技法で、一本の木から彫り出して立体的に仕上げているそうです。まさに匠の技。

有磯周斎の彫刻。左側の獏と獅子、虹梁の藤の彫刻を斜め下から撮影。

有磯周斎の彫刻。左側の獏と獅子を真下から撮影。私の身長が7フィート4インチ程あれば、もう少し良い画角で撮れたのですが。

有磯周斎の彫刻。右側の獏と獅子を真下から撮影。

身長が7フィート4インチ は223cm。アンドレ・ザ・ジャイアントですね。

偏額。刻まれた文字は、一般的な「至誠感天」ではなく「至誠感福」のように見えます。上部には、内藤家の裏紋である「軍配団扇」が施されています。

拝殿内部。厳かな雰囲気。
まとめ
村上市を歩くと、食や町屋だけでなく、こうした歴史ある神社にもこの土地らしさが息づいています。藤基神社は、村上藩ゆかりの歴史、社殿建築の美しさ、そして有磯周斎の仕事を一度に感じられる、村上らしい見どころのひとつでした。城下町散策の途中にぜひ訪ねてみてください。
参考リンク
Instagram投稿日:2025-11-24(その1部分)
11-25(その2部分)
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この記事を書いた、み喜森(Mikimori)店主です。
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