
2026年春に開催された「城下町村上 町屋の人形さま巡り」を歩いた記録です。Instagramで23回にわたり続けてきた各会場の投稿を、1本の記事にまとめました。
催し自体はすでに終了していますが、各会場の記録は、村上の町並みや店の雰囲気、町歩きの参考として、平時の観光にも役立つ内容になっています。ぜひご覧ください。
目次
●城下町村上 町屋の人形さま巡りとは
●会場一覧
●み喜森の選ぶ人形さま6選
●各会場の記録
・【旧家・寺社】5会場35枚
・【堆朱・工芸】5会場35枚
・【鮭・酒・茶】9会場74枚
・【商い・暮らし】4会場30枚
●同時期に楽しめた催し
・第42回 城下町村上に伝わる ひな人形展
・第20回 堆朱まつり
・村上着物でぶらり(着物まち歩きイベント)
・SL・DL村上ひな街道(JR東日本特別企画)
●まとめ
●関連記事
●参考リンク
城下町村上 町屋の人形さま巡りとは
「町屋の人形さま巡り」は、村上市旧町人町一帯の町屋や商店などを舞台に、各家が代々大切に受け継いできた人形さまを特別公開する春の催しです。雛人形をはじめ、武者人形や土人形など多彩な人形が並びます。
町屋内部の見学とあわせて、城下町の景観や、村上木彫堆朱をはじめとする工芸品、鮭文化、地酒、村上茶、菓子など、村上らしい魅力に出会える町歩きです。
今年令和8年は第27回にあたり、3月1日(日)から4月3日(金)までの間、新潟県村上市・旧町人町一帯で開催されました。各日の開催時間は9:00から17:00(時間・休日は参加店ごとに異なる)であり、見学は無料でした。
村上町屋商人会の取り組み
村上の町屋を見直し、その魅力を生かしたまちづくりに取り組もうと、村上町屋商人会(あきんどかい)が1998年(平成10年)に発足しました。
同会は2000年(平成12年)に「城下町村上 町屋の人形さま巡り」、翌2001年(平成13年)に「城下町村上 町屋の屏風まつり」を開始しました。
町屋や商店を会場とするこれらの催しは、村上の歴史や文化を生かしたまちづくりの一環として続けられ、春と秋の村上を彩る催しとして定着しています。
会場一覧
今回の「城下町村上 町屋の人形さま巡り」は、全部で60会場が参加していました。
み喜森はそのうち23会場(赤文字)を拝見しました。この23会場へはクリックで移動できます。
| (01) 鈴木漆器店 | (02) 町屋のギャラリー やまきち | (03) 常盤園 | (04) 木工・竹製品 ゑびす屋 | (05) 吉川酒舗 |
| (06) 山上染物店 | (07) 村上市町屋造観光案内所 | (08) 孫惣刃物鍛冶 | (09) 堆朱のふじい | (10) 石崎米店 |
| (11) 九重園 | (12) 松本園 | (13) やまだや | (14) 町屋のお休み処 えんや | (15) 御菓子司 酒田屋 |
| (16) 料亭 能登新 | (17) 木戸畳工業 | (18) 大洋酒造 和水蔵 | (19) 冨士美園 | (20) 小杉漆器店 |
| (21) 藤基神社 | (22) 田村酒店 | (23) 骨董 やまわき | (24) 堆朱工芸舎 池田屋 | (25) 大光銀行 |
| (26) 旅人屋 | (27) 益甚 | (28) 千年鮭 きっかわ | (29) 十輪寺茶や 越後岩船家 | (30) 漆工房じえむ |
| (31) 町屋カフェ NIHACHI | (32) 茶館きっかわ 嘉門亭 | (33) 旧渡邉家 | (34) 早撰堂 | (35) たにがわや |
| (36) 割烹 松浦家 | (37) 骨董 閑雅堂 | (38) 旧漆器店 鈴木家 | (39) 割烹 吉源 | (40) 西真寺 |
| (41) かみくま | (42) 割烹 新多久 | (43) 志ばたや | (44) 越後村上うおや | (45) うおや塩引館 |
| (46) 村上信用金庫 本店 | (47) 大鐡商店 | (48) クリーニングわら竹本店 | (49) 井筒屋 | (50) 第四北越銀行 |
| (51) 猫町珈琲店 | (52) 益田甚兵衛酒店 | (53) 奥村酒店 | (54) 旧嵩岡家住宅 | (55) 旧岩間家住宅 |
| (56) 旧藤井家住宅 | (57) 酒道楽 工藤 | (58) 旧成田家住宅 | (59) 美術・骨董 加賀支店 | (60) 割烹 善蔵 |
み喜森の選ぶ人形さま6選
み喜森が拝見した23会場から特に印象に残った人形さまを6つ選びました。人形の種類や会場、由来などが重ならないよう意識し、この催しの幅が伝わるように選んでいます。
以下、会場の公式番号順にご紹介します(写真はクリックで拡大)。
(01)鈴木漆器店(肴町)
「土人形」

大正から昭和の土人形。華やかさの中に、素朴でどこか親しみのある表情が印象的。
(11)九重園(小国町)
「大名行列」

大名行列人形。すまし顔のお侍たちが並ぶ。
(20)小杉漆器店(長井町)
「江戸の三大福神様」

この三大福神様は370年ほど前に京都で作られ、北前船で村上にもたらされたと伝わる。
(22)田村酒店(上町)
「火災厄除けのお雛様」

大火の中でほぼ無傷のまま残ったと伝わる、大正末期頃のお雛様。
(26)旅人屋(大町)
「茶摘み娘人形」

元は羽黒町の仁輪加(にわか)屋台の載せ物で、平成10年の現おしゃぎり新造まで使われていた。
(45)うおや塩引館
「十二単の人形さま」

華やかな十二単に身を包み、穏やかな笑みを浮かべた人形さま。
各会場の記録
み喜森が拝見した23会場の写真174枚を、【旧家・寺社】【堆朱・工芸】【鮭・酒・茶】【商い・暮らし】の4つに分類して記録しました。
各分類はクリックで開閉可能です。開くと会場名が表示され、さらに各会場を開くと説明文と写真をご覧いただけます。
各会場名の先頭に付した括弧内の番号は、「町屋の人形さま巡り」公式の通し番号です。
写真は左右にスライドしてご覧ください。
三之町の藤基神社へ。雨の境内で大椿にしばし見入ったのち、社務所へ伺いました。
室内には、藤の花の吊し飾りや段飾りの雛人形に加え、寄り添う姿が印象的な光源氏と紫の上、干支の馬など、多様な人形さまが飾られていました。ほかにも、色鮮やかな鶴の打掛などが並び、神社らしい静けさの中に華やかさが感じられる展示でした。
住 所:新潟県村上市三之町11-12
撮影日:2026-04-02
投稿日:2026-04-04
投稿元:Instagram(その22)
大町の旧渡邉家へ。今回は堆朱まつりの会場でもあります。奥のお座敷に人形さまが飾られていました。左側には五人飾りの雛人形、右側には天神様の土人形がずらりと並べられていました。
住 所:新潟県村上市大町3-6
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-22
投稿元:Instagram(その4)
庄内町のまいづる公園内にある旧嵩岡家住宅へ。市指定文化財の武家住宅で、皇后雅子さまのご祖母・静さまの父方の実家にあたる旧家としても知られています。現在の場所には平成8年(1996年)に移築復原されました。
住 所:新潟県村上市庄内町(まいづる公園内)
撮影日:2026-03-04
投稿日:2026-03-12
投稿元:Instagram(その1)
庄内町のまいづる公園内にある村上市指定文化財の武家住宅・旧岩間家住宅へ。岩間氏の先祖は山形県の旧新庄藩の武士であったと伝えられており、この住宅は平成7(1995)年に現在地へ移築復原されました。
住 所:新潟県村上市庄内町(まいづる公園内)
撮影日:2026-03-04
投稿日:2026-03-15
投稿元:Instagram(その2)
まいづる公園内にある村上市指定文化財の武家住宅・旧藤井家住宅へ。建物は江戸時代後期の嘉永3年(1850年)頃の建築と推定され、もとは内藤家家臣・重野氏の屋敷でした。明治30年代に藤井家の所有となった後は、診療所や病室などが増築され、平成10(1998)年に現在の姿へ復原・公開されています。
住 所:新潟県村上市堀片2-48(まいづる公園内)
撮影日:2026-03-04
投稿日:2026-03-18
投稿元:Instagram(その3)
肴町の鈴木漆器店へ。昭和39年創業、村上駅からほど近い村上木彫堆朱のお店です。村上木彫堆朱は彫師と塗師の分業が基本ですが、鈴木漆器店の店主・鈴木さんは彫りと塗りの両方を手がけているそうです。
人形さま巡りでは、奥に土人形が飾られていました。緋毛氈の上に、大正から昭和の頃の人形が並べられていました。家内安全や無病息災などを願って作られたものとのことでした。華やかさの中に、素朴でどこか親しみのある表情が印象的でした。
店主の鈴木さんによれば、伝統的な村上木彫堆朱に加え、レーザー彫刻を取り入れた名入れ箸や根付、アクセサリーにも力を入れているとのこと。また、注文制作への対応や、「SUMI・CO(炭 粉)」というオリジナル商品も展開するなど、新たな試みにも意欲的に取り組まれています。
住 所:新潟県村上市肴町8-10
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-24
投稿元:Instagram(その6)
長井町の小杉漆器店へ。江戸時代創業、現在14代目の村上木彫堆朱の老舗漆器店です。店内には村上木彫堆朱の器やアクセサリーが並び、奥の客間では「江戸の三大福神様(布袋様・恵比須様・大黒様)」が迎えてくれました。金屏風の前、太鼓橋に並ぶ三体は、鮮やかな雛人形やミニ着物とはまた違った風情があります。
小杉漆器店の案内によると、この三大福神様は370年ほど前に京都で作られ、北前船で村上にもたらされたと伝えられているそうです。三体の人形だけでなく、金屏風、太鼓橋、毛氈までがセットであり、本来は7月7日の村上大祭の際に、お客さまをもてなすために飾られる人形とのこと。
町屋の人形さま巡りだからこそ、こうした雛人形以外の人形さまに出会えるのも魅力だと感じました。
住 所:新潟県村上市長井町1-9
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-22
投稿元:Instagram(その5)
大町の堆朱工芸舎 池田屋へ。大正時代の面影を残す店構えが印象的な、村上木彫堆朱の展示販売店です。店内には村上木彫堆朱の皿や器、箸などが並び、緋毛氈の段飾りには大浜人形が飾られていました。上から下がる吊るし飾りも華やかで、店内に春らしい賑わいが広がっていました。
池田家の大浜人形は、明治・大正・昭和にわたって受け継がれ、池田家に大切に残されてきたものだそうです。お店の説明によれば、これら大浜人形は、江戸時代後期に、村上藩のお殿様に招かれた三河国・大浜村(現在の愛知県碧南市大浜町)の屋根瓦職人が作ったのが始まりとのことです。
住 所:新潟県村上市大町1-10
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-24
投稿元:Instagram(その7)
大町の漆工房じえむへ。十輪寺参道に立つ、町屋を改装した店舗で、村上木彫堆朱の彫り仕事をする工房でもあります。オーダーメイドの相談を受けることもあり、以前、仲の良い学生さんグループにお揃いのアクセサリーを作ったこともあるそうです。
人形さま巡りでは、平安雛や昭和レトロの雛人形、ウェルカムドールの雛人形、1960年代の首振り人形などが並び、かわいらしさの中に遊び心も感じられました。
店内では、牡丹唐草模様の堆朱の小箱がひときわ目を引きます。オーナーの鈴木さんの作品で、地紋が各面に彫られ、同じ地紋が重ならないよう配置が工夫されているそうです。中には非常に精巧な地紋もあり、木地を彫るためのウラジロ(彫刻刀)を何度も研ぎ直さなければならなかったとか。
住 所:新潟県村上市大町3-24
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-25
投稿元:Instagram(その12)
大工町の旧漆器店 鈴木家へ。室内の案内によれば、鈴木家は塗師屋として、伝統的工芸品である村上木彫堆朱の塗りを生業としてきた家です。この家屋も明治の建築で、村上の伝統的な町屋建築とされています。
人形さま巡りでは、藤柄の振袖姿の博多人形、編笠の踊り人形、小さな平安雛、七福神、鬼の寒念仏人形、こけしや達磨、さらには西洋人形まで、多彩な人形が並んでいました。バラエティに富んでいても自然とまとまって見えるのは、明治の町屋の落ち着いた空間がもつ包容力のお陰なのだろうと感じました。
住 所:新潟県村上市大工町2-7
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-30
投稿元:Instagram(その19)
小国町の九重園へ。村上市で茶づくり250年を掲げる日本茶専門店で、町屋カフェ九兵衛庵も併設する老舗です。「九重園」のいわれは安政年間に遡り、宇治から招かれ功績のあった職工長・柳田九兵衛の「九」と、当主・瀧波重兵衛の「重」の字を取ったものだそうです。
人形さま巡りでは、金屏風を背にした端正な雛人形、躍動感のある弁慶と義経の歌舞伎人形、すまし顔の大名行列の人形、かわいらしい吊るし飾りなど、多彩な人形さまが重なるように展示されていました。また、村上藩主の内藤公から下賜されたと伝わる品々や、村上木彫堆朱の花瓶、茶箪笥など、村上らしい調度品も並べられています。町屋づくりの佇まいと相まって、小さな博物館のような風情がありました。
住 所:新潟県村上市小国町3-16
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-28
投稿元:Instagram(その18)
小国町の松本園へ。文政9年創業の老舗茶店で、店頭には茶箱や茶器、村上茶の商品が並びます。おすすめは、店主が手がける炒りたてのほうじ茶とのこと。いまも町屋の風情を残す一軒です。
人形さま巡りでは、茶店の奥の間に緋毛氈が敷かれ、雛人形が段ごとにやわらかな表情を見せていました。ふっくらとした内裏雛や三人官女、小ぶりで愛らしい人形たち、さらに古い雛人形も並び、梅を描いた屏風や挿した花が春らしい彩りを添えています。仏間の前に人形さまが静かに置かれた光景には、店の歴史と家の暮らしがそのまま重なっているような趣がありました。
住 所:新潟県村上市小国町2-9
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-26
投稿元:Instagram(その14)
飯野の大洋酒造 和水蔵(なごみぐら)へ。和水蔵は「大洋盛(たいようざかり)」を製造販売する大洋酒造の展示場で、酒造りの歴史や道具、酒器などが並び、村上の地酒文化を伝えています。大洋盛の試飲・購入はもちろん、仕込み水である地下水をいただくこともできます。
人形さま巡りでは、まず端正な段飾りの雛人形が目を引きます。金屏風を背にした内裏雛や五人囃子が整然と並び、黒漆の道具類が緋毛氈によく映えていました。雛壇には他にも、光源氏と紫の上の雅やかな人形さまや、素朴な大浜人形などが並べられ、段飾りに変化と広がりを添えていました。また、館内には酒銘看板や半纏、徳利、酒器、おしゃぎり屋台の模型などが並び、人形さまを眺めながら、自然と酒蔵の歴史にも触れられる展示になっていました。
住 所:新潟県村上市飯野1-4-31
撮影日:2026-04-02
投稿日:2026-04-02
投稿元:Instagram(その21)
長井町の冨士美園へ。明治元(1868)年創業の村上茶の老舗で、村上茶や雪国紅茶の栽培・製造・販売を手がけるお店です。
店内には、端正な段飾りの雛人形だけでなく、木彫の布袋や寿老人、江戸時代の内裏雛、弁慶と義経の武者人形、大浜人形の雛飾りや恵比寿・大黒なども並んでいました。吊り飾りや掛け軸、軍配や羽子板、多様な飾りものと人形さまたちが、町屋の吹き抜けの造りの中で調和し、いくつもの時代の記憶が重なっているように感じられました。
住 所:新潟県村上市長井町4-19
撮影日:2026-04-02
投稿日:2026-04-05
投稿元:Instagram(その23)
上町の田村酒店へ。大正創業、屋根の上の物見櫓が目印の地酒店です。店内には村上の地酒が並び、町屋の落ち着いた雰囲気の中で、古いお雛様が飾られていました。
緋毛氈の段飾りには、古い雛人形や人形さまが並び、春らしい華やかさが感じられました。お店の説明によれば、飾られている大正末期頃のお雛様の中には、大火の中でほぼ無傷のまま残ったと伝わるものもあり、田村酒店ではこれを火災の厄除けのお雛様として大切にされているそうです。
店内外には他にも、軒下に吊るした塩引鮭や、村上木彫堆朱のお皿、村上大祭の写真・ポスター・映像などがあり、村上の歴史や文化を感じることができました。
住 所:新潟県村上市上町1-31
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-24
投稿元:Instagram(その8)
大町の千年鮭 きっかわへ。1626年創業、村上を代表する老舗で、築約130年の町屋と奥の蔵を含む三棟は国の登録有形文化財です。天井の梁からたくさんの鮭が吊るされる店内は、それだけでも村上らしい圧巻の光景ですが、この時季は人形さまたちの華やかさも加わって、いっそう見応えのある空間になっていました。
大きな段飾りの雛人形をはじめ、京雛や土人形、武者人形など、多様な人形さまたちが飾られていました。時代も江戸から平成まで幅広く、鮭が吊るされた町屋の空間と赤い毛氈の雛飾りが同居する、きっかわならではの春の風景だと感じました。
住 所:新潟県村上市大町1-20
撮影日:2026-03-21
投稿日:2026-03-24
投稿元:Instagram(その9)
大町の十輪寺茶や 越後岩船家へ。十輪寺の参道に立つ町屋を改装した餅菓子屋さんで、看板商品の「十輪寺串だんご」でも知られる一軒です。黒い瓦屋根と格子窓が残る外観に、古い町屋の面影が今も感じられます。店内には休憩スペースもあり、購入したお品をその場でいただくこともできました。
人形さま巡りでは、金屏風を背にした内裏雛や官女、五人囃子が端正に並んでいました。脇には明治時代の土雛や三条人形、さらには江戸時代の大黒様も並べられ、壁の柱時計の脇にはつるし飾りも。町屋の落ち着いた空気の中に、雛飾りと古い人形がなじんでいました。
帰宅後、村上木彫堆朱の菓子皿に「十輪寺串だんご」を乗せ記念撮影。皆でおいしくいただきました。
住 所:新潟県村上市大町3-24
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-27
投稿元:Instagram(その16)
大町のうおや塩引館へ。明治期の洋館を思わせる外観と、軒下に吊るされた塩引鮭の取り合わせが印象的です。ここ塩引館では、「越後村上うおや」の鮭製品を中心に、郷土色のある村上ならではの品々が数多く並んでします。この時期は店内各所に雛人形も飾られ、いっそう華やいだ雰囲気が楽しめます。
展示されていたのは、江戸時代の古今雛や五人囃子、昭和初期の雛御殿飾り、平成の慶祝雛など。時代の異なる人形さまたちが同じ空間に並んでいました。中でも、十二単の人形さまの優しい笑みをたたえた表情が特に印象的でした。
住 所:新潟県村上市大町2-25
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-25
投稿元:Instagram(その10)
小町の千年鮭きっかわ 井筒屋へ。村上市では初の鮭料理専門店として紹介されているお店です。かつて旅籠だった建物は、松尾芭蕉と曾良が『おくのほそ道』の道中で二泊した宿としても知られ、現在の建物は国の有形文化財に指定されています。
人形さま巡りでは、囲炉裏のある板の間に緋毛氈が広げられ、たくさんの土人形が並んでいました。内裏雛のような対の人形さまから、町娘や子どもを思わせる小さな人形さままで、表情も姿も実にさまざまです。黒光りする床や梁、囲炉裏の持つ素朴な雰囲気と、人形さまたちの賑わいとの対比が印象に残る展示でした。
住 所:新潟県村上市大町2-25
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-28
投稿元:Instagram(その17)
木戸畳工業へ。村上藩主の居城の畳屋棟梁を務め、名字帯刀を許されたことを機に、天保8年を創業の年としたそうです。代々「直左衛門」を襲名し、家業を受け継いできた老舗で、現在は8代目。畳素材を使った飾り畳や小銭入れ、カード入れといった小物にも取り組みながら、伝統を守り続けています。
人形さま巡りでは、欅の一枚板による大きな看板のもと、緋毛氈の上に何組もの雛飾りが奥行き豊かに並べられていました。大きな段飾りに、金屏風を背にした飾り、さらに前面には風格のある内裏雛。変わったところでは、昔話「舌切り雀」を題材にした人形さまもあり、時代や意匠の違いに引き込まれました。
住 所:新潟県村上市安良町2-14
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-26
投稿元:Instagram(その13)
大町の旅人屋へ。町屋の人形さま巡りに合わせ、3月1日にオープンしたお店です。
まず目を引くのが大きな茶摘み娘。北限の茶処・村上らしい人形さまです。以前は羽黒町(はぐろまち)の仁輪加(にわか)屋台の載せ物で、平成10年に現在のおしゃぎりが新造される以前まで使われていたそうです。緋毛氈の上には素朴でユーモラスな土人形が並び、その脇には「キムラ薬局様サトちゃん等」と記された人形たち。ここ旅人屋は旧大町キムラ薬局の建物を活用した特設店舗で、そこで飾られていた人形たちが引き継がれていました。
村上の伝統的な郷土料理を気軽に味わえる「大海」や、旅人屋が三条市の㈱プラスワイズと共同開発した新商品「新潟鮭ポタージュ」など、伝統的なものから新しい商品まで、村上のうまいものが幅広く揃っていました。
住 所:新潟県村上市大町1-14
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-25
投稿元:Instagram(その11)
小町の村上信用金庫 本店へ。1907年創立、村上市小町に本店を置く地元の金融機関です。裏手は安善小路と呼ばれる、小町から寺町へと抜ける古い小路。現在は景観整備で黒塀が設けられ、こちらからの外観にも趣がありました。
人形さま巡りでは、まず端正な段飾りの雛人形が目を引きました。金屏風を背にした内裏雛に三人官女、五人囃子、随身、仕丁が揃い、黒漆の道具類もよく映えて、正統派の雛飾りらしい品格があります。その一方で、村上大祭のおしゃぎり屋台の模型のまわりには懐かしい怪獣のソフビ人形が配され、遊び心あふれる世界が広がっていました。
住 所:新潟県村上市小町2-15
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-31
投稿元:Instagram(その20)
クリーニングわら竹は昭和13年創業の老舗クリーニング店で、小町の本店には金文字の大きな看板が掲げられています。村上市と胎内市に複数の店舗を構える、地域に根ざしたお店です。
人形さま巡りでは、緋毛氈の雛段に六歌仙の屏風が添えられ、上段にはひな人形が行儀よく並び、下段には金太郎と母のせと人形、小さなこけしや達磨などがにぎやかに並んでいました。雛段のまわりに立つ着物姿の人形さまも印象的で、雛壇を案内しているようにも見えました。
住 所:新潟県村上市小町1-8
撮影日:2026-03-23
投稿日:2026-03-27
投稿元:Instagram(その15)
同時期に楽しめた催し
「城下町村上/第27回 町屋の人形さま巡り」の開催期間中、村上ではこの催しとあわせて楽しめる企画も行われていました。人形さまをきっかけに町を歩くなかで、展示、工芸、着物、鉄道と、関心を広げながら春の村上を味わうことができました。
第42回 城下町村上に伝わる ひな人形展
おしゃぎり会館では「城下町村上に伝わる ひな人形展」が開かれ、町屋や商店とはまた違った形で、人形の魅力にふれられました。人形さま巡りが町歩きの中で出会う催しだとすれば、こちらは展示施設で落ち着いて人形を見られる催しであり、あわせて訪ねることで見え方の違いも楽しめました。
・開催期間:2月28日(土)~4月5日(日)
・時間:9:00~16:30
・会場:おしゃぎり会館(村上市郷土資料館)・若林家住宅・村上歴史文化館
・料金:入館共通券 一般500円/小中高校生250円 など
第20回 堆朱まつり
旧渡邉家では「堆朱まつり」も開催され、村上木彫堆朱の展示販売や実演、体験を通して、村上の工芸文化に身近にふれられる機会となっていました。人形さま巡りと同じく、町屋という空間の中で村上らしさを味わえる催しであり、春の村上を歩く楽しみをいっそう深めてくれました。
・開催期間:3月19日(木)~3月23日(月)
・時間:9:30~16:00(最終日15:00)
・会場:旧渡邉家(村上市大町)
・料金:体験は有料(要予約のものあり)/展示販売あり
村上着物でぶらり(着物まち歩きイベント)
人形さま巡りの期間中には、着物まち歩きイベント「城下町 着物でぶらり」も行われていました。着物姿で旧町人町を歩くことで、町屋や人形さまのある風景がよりいっそう映え、城下町村上らしい春の町歩きを楽しめる催しでした。
・開催期間:3月20日(金)~4月3日(金)
・会場:美術・骨董加賀支店(着付け・レンタル着物)
・料金:有料
SL・DL村上ひな街道(JR東日本特別企画)
同時期には、SL・ELの運行もあり、鉄道の面から春の村上を楽しめる時期でもありました。町屋や人形、工芸を目当てに訪れた人にとっても、列車の運行が加わることで、春の村上がより立体的に感じられたように思います。
・運転日:3月21日(土)・3月22日(日)
・往路(新津→村上)SL村上ひな街道号:C57 180+12系「ばんえつ物語」客車7両+DE10 1700
・復路(村上→新津)DL村上ひな街道号:DE10 1700+12系「ばんえつ物語」客車7両
・料金:有料(全車指定席)
まとめ
「城下町村上 町屋の人形さま巡り」は、今回で第27回を迎えた村上の春の定例催しです。2026年は旧町人町一帯の60軒の参加店で、江戸から令和までのお人形さま約4,000体が公開されました。
実際に歩いてみると、村上の町並みや歴史、文化にも自然と目が向き、旧家や町屋、工房、茶舗、酒蔵展示場、神社など、それぞれの場所で、村上木彫堆朱、鮭文化、地酒、村上茶、菓子といった村上らしい魅力が見えてきました。
また、同時期には「城下町村上に伝わる ひな人形展」「堆朱まつり」「SL・DL村上ひな街道号の運転」なども開催され、人形さま巡りを中心に、観光施設の展示、工芸、鉄道へと楽しみが広がっていました。村上を訪れる観光客の姿も含め、町全体に春の催しらしいにぎわいが感じられました。
村上町屋商人会の皆様、各会場の皆様、たいへんお疲れさまでした。次回の催しも楽しみにしています。
関連記事
・村上木彫堆朱とは|歴史・特徴・技法・使い方をわかりやすく解説
参考リンク
・村上市観光協会「村上市観光情報発信基地」
・村上市役所
・新潟県観光協会「にいがた観光ナビ」
・おしゃぎり会館(第42回 城下町村上に伝わる ひな人形展)
・村上堆朱事業協同組合(第20回 堆朱まつり)
・JR東日本(SL・DL村上ひな街道)
2026-04-11:初版公開
この記事が参考になった方へ
この記事を書いた、み喜森(Mikimori)店主です。
新潟県村上市の伝統的工芸品「村上木彫堆朱」をはじめ、天然漆・天然木の工芸品をセレクトしてご紹介しています。
よろしければ、各ショップものぞいていただけると励みになります。












































































































































































コメントを残す