
第25回「城下町村上 町屋の屏風まつり」は、2025年(令和7年)9月15日から10月15日まで、新潟県村上市の旧町人町一帯で開催されました。
51軒の町屋や商店などが参加し、各家に受け継がれてきた屏風や昔の民具、村上木彫堆朱などが公開されました。
この記事では、以前個別に紹介していた九重園、村上市町屋造観光案内所、吉川酒舗をとりまとめ、千年鮭 きっかわ、早撰堂、益田甚兵衛酒店を加え、計6か所の展示と町屋の様子を写真で紹介します。
※本記事は2025年の開催記録です。第26回は2026年9月15日から10月15日まで開催予定であり、改めて記事にする予定です。
城下町村上 町屋の屏風まつりとは
「城下町村上 町屋の屏風まつり」は、新潟県村上市の旧町人町一帯を会場に、町屋や商店などに受け継がれてきた屏風や民具、工芸品を公開する秋の催しです。
現在の催しは、村上町屋商人会が2001年(平成13年)に始めたもので、春の「町屋の人形さま巡り」とともに、歴史ある町屋を生かしたまちづくりの取り組みとして続けられています。かつて村上大祭では、各家が屏風を立てて客をもてなしたことから、大祭自体が「屏風まつり」とも呼ばれていたといいます。
九重園

村上市の老舗茶舗・九重園さんにて。奥の間にて立派な屏風を拝見いたしました。


店舗側に戻ると、お煎茶とお茶請けの和三盆のお干菓子をサービスしていただきました。ありがとうございました。
落ち着いた朱の茶托が、お煎茶の爽やかな緑を引き立てています。新潟県村上市で受け継がれてきた伝統的工芸品・村上木彫堆朱の茶托です。
九重園(ここのえん):新潟県村上市小国町3番16号
Instagram投稿日:2025-10-08
村上市町屋造観光案内所

鍛冶町の村上市町屋造観光案内所にて。茶の間の貼り交ぜ屏風は江戸時代のもので、庄内町の片岡家からお借りし展示しているとのことでした。
五十嵐華亭(かてい)の墨絵、有磯周斎(ありいそしゅうさい)・岱斎(たいさい)・周亭(しゅうてい)の三代にわたる短冊等を見ることができます。


屏風の隣には村上木彫堆朱の飾鉢が展示されていました。山水の図柄と菊地紋が精緻に刻まれています。
建物は大正初期に建てられた町屋を再利用しているそうです。
村上市町屋造観光案内所:村上市鍛冶町2-3
Instagram投稿日:2025-10-08
吉川酒舗

肴町の吉川酒舗さんにて。約200年前に建てられたという歴史ある建物には、囲炉裏のある茶の間や、三和土(たたき)の土間が今も残ります。


土間の一角、お酒コーナーには村上大祭の記念ラベルの地酒が陳列されており、ショーケースには村上木彫堆朱の酒器やアクセサリー類が展示販売されていました。
吉川酒舗(きっかわしゅほ):村上市肴町1-5
Instagram投稿日:2025-10-09
千年鮭 きっかわ

大町の「千年鮭 きっかわ」さんにて。明治時代に建てられた町屋の店先から奥座敷へ。見事な金屏風や貼り交ぜ屏風が目を惹きます。


傍には村上木彫堆朱も展示されていました。初代小野為郎の作とされる三彩彫の器局(ききょく)や重箱です。
器局は、煎茶道具を収納したり飾ったりするための道具です。三彩彫は、朱・黄・緑の色漆を塗り重ね、黒漆で仕上げた表面を彫ることで、下層の色漆を文様として表す技法です。


奥座敷から視線を転じると、千年鮭 きっかわの有名な鮭が。


天井の梁から吊るされた無数の鮭は、何度見ても圧巻です。


立派な堆朱の座卓もありました。町屋に堆朱に鮭、村上をぎゅっと凝縮したような深い味わいでした。
千年鮭 きっかわ:新潟県村上市大町1-20
Instagram投稿日:2025-10-11
早撰堂

大町の和菓子店・早撰堂さんにて。奥座敷の金屏風を拝見しました。


そのあとはお土産選び。「鮭の切身落雁」は遊び心がありますね。
試食用の箱には村上木彫堆朱が使われていました。
早撰堂:村上市大町3-5
Instagram投稿日:2025-10-11
益田甚兵衛酒店

塩町の益田甚兵衛酒店さんにて。地酒がずらりと並ぶ店の奥、茶の間に屏風。江戸の書家・篠崎小竹(しのざき しょうちく)の書だそうです。屏風の前には帳場格子・大福帳・そろばんなどが置かれ、商家の歴史を感じさせます。


部屋の一角には村上木彫堆朱が。重厚な堆黒の茶棚と、堆朱の重箱や茶櫃も飾られていました。
益田甚兵衛酒店:新潟県村上市塩町7-11
Instagram投稿日:2025-10-11
まとめ
2025年の「城下町村上 町屋の屏風まつり」では、九重園、村上市町屋造観光案内所、吉川酒舗、千年鮭 きっかわ、早撰堂、益田甚兵衛酒店の6か所を訪ねました。
屏風は、町屋の建物や室内のしつらえと一体となり、会場ごとに異なる趣を見せていました。また、屏風の鑑賞を通して、町屋の造りや各店の営み、村上木彫堆朱をはじめ、村上茶、鮭、地酒など、地域に受け継がれてきた文化にも触れることができました。
町を歩きながら屏風と建物を拝見し、城下町村上の歴史と暮らしを身近に感じられる催しでした。
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参考リンク
本記事の初版公開:2026-08-05
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